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エジプトの錬金術とスーフィズムの基礎としきたりについての簡潔・明瞭な解説を提供します。

この日本語訳版では、どのようにして古代エジプトが錬金術と今日のスーフィー主義の原点となっており、またエジプトの神秘主義者たちが、どのように外観的にはイスラム教徒の体裁をとりながらその営みを隠しているのか、について説明する。本書ではまた、悟りに向かう神秘的な道のりの順序を、その原則と実践方法とともに理路整然と説明する。 古代エジプトの行事と宇宙のサイクルの類似点についても示す。

本書は四部、全九章と一つの補遺で構成されている。

第一部:隠された宝は二章からなる。

第一章:エジプトの神秘主義とイスラム化されたスーフィズムは、教義的な道と神秘的な道の違い、および古代エジプトがいかにスーフィズムと錬金術の源泉(source)であるのかを述べる。

第二章:秘められた宝では、人間の感覚器官の限界と、その限界の中でどのようにして現実を見出していくかについて述べる。

第二部:塵から金への変化は、第三章から第五章までの三章で構成される。

第三章:錬金術師の道では、古代エジプトが錬金術の源点であること、そして錬金術師の道に沿った段階的な歩みと、その過程における教導者の役割について述べる。

第四章:浄化の過程では、現世で生きるという過程を通じた心と体の浄化について述べる。

第五章:啓示への道では、神秘主義の修行者が啓示を通じて知識を得る手段について述べる。

第三部:大衆による参拝の祭りは、第六章から第八章までの三章で構成される。

第六章:周期的な再生の祭りでは、年に一度、祭りを開催し、参加することの重要性について述べる。

第七章:エジプトの活気あふれる祭り(ムーレド)では、典型的な祭りに含まれる主な要素について述べる。

第八章:エジプトの聖ニコラスにまつわる伝統的な祝祭行事に関するテーマでは、クリスマスの伝統で良く知られている聖二コラスの祭りと、古代エジプトにおける典型的な土着の聖人の祭りを比較する。

第四部:だれでも大歓迎は、第九章のみからなる。

第九章:信仰集団の形成では、神秘主義の信仰集団の一般的な構造と、形成・参加のための行いについて述べる。

補遺の内容は各題名から明確に読み取れる。

補遺A:様々なスーフィズム専門用語とその古代エジプトからのルーツ