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エジプトの神殿における、宇宙エネルギーを生み出すための神聖幾何学、数秘学の適用
この日本語訳版では、世に知られた歴史を通じて、文書、神殿、墳墓、芸術、神聖文字などに表れる、古代エジプトの調和比例に関する知識、神聖幾何学および数秘学が明らかにされている。エジプト人が宇宙エネルギーを生成するためどのように建造物を設計したのか、またエジプトの製作物における神秘的な数の適用例を示している。本書では、記録に残る歴史を通じ、約20の古代エジプト建造物の調和比例について詳細に説明する。
本書は全10章で構成される3部に分かれている。
第1部:建築の概念 — 機能と形は以下の2章で構成されている。
「第1章:建築の規範 」では、「上の如く、下も然り」というエジプト人に深く根付く信条と、それをエジプト芸術、建築、生活、神聖な建築物の規範にまつわることに適用した方法について取り上げる。また、何百年にも及んだ大規模事業の建設における、事前の建築図面、活用する設計についても述べる。
「第2章:エジプトの聖なる力の神殿」では、エジプトの神殿の主な機能について取り上げる。神聖なる生成物、神殿全体の概念的な配置、形而上学的な漏斗型の導管の設計、文様の結合、外壁の物理的/形而上学的な防護、エジプトの神殿の系統だった創設のルーツについて述べる。
第2部:形而上学的な概念の物理的な現れは、以下の6章から構成されている。
「第3章:形而上学的機能のための建築上の構成要素」では、以下の物理的、形而上学的両方の機能が現れたさまざまな建築的形状について取り上げる。「偽扉」、壁、柱、柱頭ポルチコ、ペリスタイル、4つの異なる場所にある柱廊、オベリスク、彫像、さまざまな形の屋根(平坦、平妻造り、持ち送り積み、アーチ型)、建築様式の詳細(アーキトレーブ、コーニス、トーラス)、星模様の天井、花柄、幾何学模様、図像などの装飾、また編み縄模様(トスカーナ・ボーダーと間違った名称で呼ばれている)、シェブロン、唐草模様の2つまたは3つすべての組み合わせ。
「第4章:主な幾何学的形状/形態」では、神聖な建築物の神聖幾何学の適用、原理、エジプトの聖なる縄(道具)、幾何学的形状の一般的な配置の例、創造の原型となる聖なる円、円積問題、元となる三角形、正方形と三角形を組み合わせた立体ピラミッドについて取り上げる。
「第5章:生成的な平方根長方形 — 『無理数』」では、直角三角形の斜辺としての、正方形で始まるルート長方形と、宇宙立体の形である2、3、5の平方根の生成について取り上げる。ルート5の長方形から生成された黄金比、旋回する正方形の螺旋、古代エジプトの建造物の4ヵ所の動的設計の適用について説明する。
「第6章:生成的等差数列」では、規律正しい成長と数列を生成する数字の役割、一連の総数、黄金比、人物像の宇宙的比率について取り上げる。
「第7章:エジプト建築における算術と図像が調和したデザイン」では、エジプトの神殿の全体、また一部に見られる、算術と図像的要素が調和したデザインについて取り上げる。ここには、動的な軸、重要な点、伸縮的三角形、長方形の水平および垂直の外周も含まれる。
「第8章:エジプト建築における調和的分析」では、全時代、全地域にまたがる古代エジプトにおける数多くの例から、本書で説明してきたデザイン設計が適用されている様子を明らかにする。例には、神殿、墓、ピラミッド、廟、柱頭、石碑、塔門、出入り口などを取り上げる。
第3部:神霊の交信は、以下の2章で構成されている。
「第9章:命ある形而上学的な壁画」では、さまざまな描写の説明及び壁画の形而上学的な重要性について取り上げる。
「第10章:人間の活動」では、さまざまな儀式や祭事への参加、活性化、維持における人間の役割について取り上げる。またエジプト全土と神殿が包囲された際に起きる、神殿の力の停止についても述べる。